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2016.10.31

「Symantec GrandView 2.0」いまさらレビュー

ここ最近、アウトラインプロセッサに関する書籍がぽつぽつと登場してますね。
なかでもTak.さん

アウトライナー実践入門


は、日常的にアウトラインプロセッサを使いまくる私でも「へぇ〜」とか「ほぉ〜」を連発する内容でしたヽ(^▽^)ノ

さてさて…

この本を読んでいてふと気になる事があり、ネットなどを調べてみました…

最強のアウトラインプロセッサといえば、MacならSymantec社がかつて販売していた「MORE」をあげる人が多いかと思います。トラブルだらけでしたが日本語版も販売されてましたし、キャプチャー画面などはネットにたくさんありますね。どのようなものかは、それらを見るだけでも想像できます。
「MORE 3.1」は開発者のWinerさんにより無償で公開されているため、Mac OS 9以前の環境があれば実際に使う事もできます。

ではその他では…同じくSymantec社が販売していたMS-DOS版の「GrandView」ではないかと思います。ですが、GrandViewのキャプチャー画像って、ネット上にはわずかしか無いようです。

実は私、かつてGrandViewをそれなりに使い込んでいました。MS-DOS環境そのものがなくなった事もあり、ずっと放置していたのですが、「DOSBox」のようなMacやWindows内でDOS環境を作ってしまうアプリが登場した事もあり、久しぶりにGrandViewを起動してみました(笑)

Gv01_splash

GrandView 2.0を起動すると、まず表示されるのがこのスプラッシュスクリーン…正直じゃまでした(笑)
これは単に「GVEGA.PCX」というファイルを表示するだけだったため、ディレクトリから削除すれば表示されなくなったかと思います。

Gv02_start

こちらがGrandView 2.0の起動画面。
ちょっと補足説明をば…当時のDOSアプリの多くはテキストベースでした。ウィンドウ枠なども「Γ」や「ー」などのASCII記号を使って表示していたんですね。文字に色をつけたり文字の背景色に色をつけたり、ある種の涙ぐましい努力をしていました。それでこの立体的な雰囲気を作り出しているわけで(笑)
グラフィカルなアプリに慣れているとびっくりします。

起動時のメニューには新規作成や既存のファイルを開いたり使い方ヘルプなどが並んでいます。

では既存のサンプルファイルを開いてみましょう。

Gv03_file_open

ファイル選択画面です。
実はGrandViewってば、テキストベースのアプリなのにマウスが使えたんですよ。このため、ダイアログデザインもボタン風になっていたりします。

では「PROJPLAN」というファイルを開いてみます。

Gv04_outline_category

こんな感じです。
アウトラインの他に、PersonやDateというコラムが表示されています。これは「OmniOutliner」などを使っている人はすぐに分かると思うのですが、ヘッドラインに様々な情報をカテゴリーとして埋め込めるんですね。この場合は人名や日付の情報が埋め込まれています。

Gv05_outline_view

もちろん、このようなカテゴリー情報は見えなくすることもできます。
こうして見ると、ごく普通のアウトラインプロセッサですね(^^;)

最下行はステータスメッセージを表示する部分、一番上の行はメニューです。F10キーを押すかマウスとでクリックするとプルダウンメニューが表示されます。

ではメニュー構成を見てみましょう。

Gv06_file

まずはFileメニュー。新規作成や保存、印刷などと並んで「Harvard Chart」や「Freelance Chart」という項目があります。これは当時よく使われていたプレゼンテーションアプリ「Harvard Graphics」や「Freelance」などへGrandViewで作成したアウトラインを出力するものです。
MOREだと単体でできた機能ですが、GrandViewは基本的にテキストベースなので、他のプレゼンアプリに頼っていますね。

Gv07_edit

続いてEditメニュー。コピペや選択など、一般的な編集関連の項目が並びます。現在のアプリではちょっと考えられないのが「Undo Last Delete」ではないでしょうか?
現在のアプリではあらゆることの「やり直し」や「取り消し」が何度でもできるのですが、GrandViewではさっき消したとこのやり直ししかできません。
当日のDOSマシンでは640KBがメモリの上限で、その中でDOSやアプリやデータなどが展開されてました。そのため、限られたメモリに留めておくことができる内容もおのずと制限され、今のようにやり直しとかの情報を大量に保持できなかったわけです。

Gv08_window

Windowメニューです。
普段、MacやWindows系アプリに慣れていると、左から3番目にWindowメニューがあることに違和感をおぼえますね(^^;)
ウィンドウの移動やサイズ変更、配列などを選べます。

Gv09_multiwindows

まぁ、テキストベースのアプリでマルチウィンドウを表示してるのは凄いのですが、当時のアプリではよく見られた手法です。

Gv10_view

Viewメニューです。GrandViewの真骨頂かもしれません。
GrandViewには4つの画面モードがあります。

Gv10_outlineview_document_2

1つ目はOutline View。これは通常のアウトライン画面を表示するもの。
GrandViewは1つのウィンドウ内にヘッドラインとドキュメントの両方を表示する「1ペイン型」です。Macでは普通ですが、Windowsでは「2ペイン型」が主流ですね。
ドキュメントのあるヘッドラインは行末に「♦」が表示されます。

Gv10_outlineview_document_3

もちろんドキュメントのみを画面上から隠すこともできます。
ドキュメントを隠したヘッドラインの行末には「↓」が表示されます。

Gv10_2documentview

2つ目はDocument View。ヘッドライン内のドキュメントのみを表示し編集する画面です。
GrandViewは1ペイン型なので、Outline Viewでももちろんドキュメントを編集できます。このため、私はDocument Viewをあまり使いませんでした。

Gv11_category_view

そして3つめのCategory View!
ヘッドラインに埋め込んだカテゴリー項目を抽出して表示する画面モードです。
カテゴリーの中にAssignmentsと呼ぶサブカテゴリーを設定でき、それらを抽出して一覧表示できるんです。

実はGrandViewってば、Personal Information Manager (PIM)としての機能も充実してるんですね。

Gv12_calendar_view

PIMならではな4つ目のView…Calendar Viewです。
カテゴリーの中に、標準で日付が設定されています。ヘッドラインに日付情報を入力しておくと、カレンダーで選択した日付に対応したヘッドラインを表示します。

GrandViewはVer. 2になってメモリ常駐機能(Terminate and Stay Resident, TSR機能)を搭載しました。特定のキー操作で別のアプリを使っていてもGrandViewを呼び出せます。
シングルタスクなMS-DOSならではな機能で、PIMとして使うには無くてはならない機能ですね。
まぁメモリに常駐させるので、他のアプリが使うメモリを圧迫してしまい、メモリを喰わない軽いアプリしか起動できなくなっちゃいますけれど…

アウトライン機能をメインとしたPIMは、Attain社の「In Control」というMac版アプリがありました。
私も一時期使っていたのですが、GrandViewの方が圧倒的に使いやすかったですね。安定してましたし…

Gv13_reorganize

Reorganizeメニューです。
ヘッドラインを移動したりレベル変更したり、アウトラインを分割したり合体させたり…さらにはソートしたりします。でもまぁこのあたりは現在のアウトラインプロセッサでも普通の機能ですね。

現在のアウトラインプロセッサで、ほとんど見られない機能としてはMarkとGatherがあります。

Gv14_mark

Markは文字通りアウトラインをマークする機能です。上の画像は項目BとDをマークしてみました。

Gv15_gather_mark

Gatherはマークしたヘッドラインを1つのヘッドライン内にまとめる機能です。まとめ方にはMove、Duplicate、Cloneの3種類があります。

Gv16_gather_move

Moveは文字通りの機能で、新たに作られたGathered Headlinesというヘッドラインの下に移動させます。

Gv17_gather_dulicate

Duplicateはマークしたヘッドラインのコピーを集める機能です。マークしたヘッドラインとは独立しているので、Gatherしてできたヘッドラインを修正しても、元のヘッドラインはそのままです。

Gv18_gather_clone

Cloneは、マークしたヘッドラインのクローンを集める機能です。
クローンなので、修正すると元のヘッドラインも自動的に修正されます。
また、画面左端の記号が&に変わり、クローンヘッドラインであることを示しています。

思いついたことを片っ端から入力し、必要なものをマークして集める…DuplicateやCloneは、1つのアウトラインにこだわっている「WorkFlowy」にあると便利な機能かもしれないですね。

Gv19_outline

さて、メニューの説明に戻りましょう。

Outlineメニューは新しいヘッドラインを作ったり、ヘッドラインを折り畳んだり展開したりする項目が並びます。
ホイストやヘッドラインのラベル(行頭に表示される「I.」とか「A.」ですね)の変更などもここで行います。

Gv20_layout

Layoutメニューはフォントやスタイル、行間やページレイアウトなどを調整する項目が並びます。ワープロを意識した機能ですね。
実際、当時の標準的なワープロのレイアウト機能に匹敵する能力を持っていました。
まぁ超高機能なWordPerfectやMicrosoft Word(もちろんMS-DOS版)にはかないませんでしたが。
現在ではOmniOutlinerがこれに近いレイアウト機能を持っています。

Gv21_categories

Categoriesメニューはカテゴリーを作ったりする機能です。カテゴリーに設定した文字列をヘッドライン作成中に入力すると、自動的にカテゴリー登録してくれたりもします。PIM機能としてもなにげに嬉しい機能でした。
カテゴリー設定できるOmniOutlinerでは、手動でカテゴリー登録する必要があります。私は面倒なので、この機能はほとんど使っていませんよ…GrandViewのように自動でカテゴリー登録されれば、いろいろなことに活用できると思うのですが…

Gv22_setup

最後はSetupメニュー。GrandViewの各種設定を行う項目が並んでいます。
カラー設定にはVer.1で標準だった派手な色使いのプリセットもありますよ。

Gv23_ver1color


記憶があいまいなのですが…GrandViewには日本語化パッチがありました。東芝J-3100というIBM-PC互換機がありまして、その日本語MS-DOS環境でGrandViewを走らせ、日本語入力も(とりあえず)可能にしちゃおうというパッチでした。当時のパソコン通信(ニフティサーブだったかなぁ…)で公開されてたかと思います。
もちろん英語ソフトに日本語を通すことができても、2バイト文字なのでカーソル移動する際は2回叩かないと1文字移動ができなかったり、このため文字削除する際も文字化けしたり…と使い勝手は悪かったのですが、GrandViewで日本語が使える!とめちゃ嬉しかったことはよくおぼえています☆


ちなみに最初のアウトラインプロセッサ「ThinkTank」のキャプチャーも貼っておきますよ。

Tt01_start

Tt02_editor

ヘッドラインを折り畳んだり展開したりするアウトラインプロセッサの基本機能は、この時すでに確立されてるんですよね。
ThinkTankも開発者のWinerさんのページからダウンロードできます。

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